yuurakusai2のブログ

手間をかけない小さな庭の物語(クリスマスローズ、雪割草、ハーブ等、小さな庭に自生している花々を投稿していきます♪)

ひとひらの雪

  この場で佳子との結婚の了解を得られなかったということは、


  これから佳子と会うことさえ難しくなるのだろう。


    たぶんもう駄目だろう



 俺がこの街にいることが佳子を苦しめる事になる


 儚い恋だったと諦めるしかないのだろう


    悲しい事だが仕方がない


 外に出ると 頬にひとひらの雪が そっと触れた


    佳子の口づけだと思った


 空を見上げると 大きな牡丹雪が舞うように


      ヒラリ ヒラリ と降り始めていた








(続く)