yuurakusai2のブログ

手間をかけない小さな庭の物語(クリスマスローズ、雪割草、ハーブ等、小さな庭に自生している花々を投稿していきます♪)

閑話休題、太陽の娘「ソレイユ」

 碧い海と真っ青な空、パステルカラーの街並みが広がる色彩の楽園。


 水の街ダジュール。
  
 海岸に面して豪華な宿屋が建ち並ぶ大通り「プロムナード・ダジュール」を歩くと、  通りのそばに植えられたシュロの木が南国ムードを醸し出す。


  高級避暑地らしいゴージャスな雰囲気を肌で感じる。


「ねぇ、遊楽ぅ~。どうしても服を着ないとだめなの?」


 ソレイユがリスの様に頬を膨らませて聞いてくる。


「あのなぁ、お前ぐらいだぞ。そんな袖無しレオタードなんか着てるのは……」


(広瀬園芸さん作、オーレア系ソレイユ。フランス語で「太陽」の意味)


 露出度の高い煽情的な格好で歩くソレイユを、大通りを歩く人達が好奇の目で見ている。


「仕方ないでしょ。これしか無いんだから……」


 顔を真っ赤にして俯く姿には、ちょっと哀れな気がする。


「だからぁ、まともな服を着ないとだめなの。分かってる?」


「はい、はい」


「って、お前なぁ。背中の翼と、頭にくっついてる花びらぐらい隠せっての」


 ソレイユは、慌てて背中の天使のような翼と、頭に付いてるダブルの花びらを消した。



俺は、ダジュールのガーデンセンターから「ソレイユ」を連れ出していた。





(続く)


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