閑話休題、太陽の娘「ソレイユ」
碧い海と真っ青な空、パステルカラーの街並みが広がる色彩の楽園。
水の街ダジュール。
海岸に面して豪華な宿屋が建ち並ぶ大通り「プロムナード・ダジュール」を歩くと、 通りのそばに植えられたシュロの木が南国ムードを醸し出す。
高級避暑地らしいゴージャスな雰囲気を肌で感じる。
「ねぇ、遊楽ぅ~。どうしても服を着ないとだめなの?」
ソレイユがリスの様に頬を膨らませて聞いてくる。
「あのなぁ、お前ぐらいだぞ。そんな袖無しレオタードなんか着てるのは……」
(広瀬園芸さん作、オーレア系ソレイユ。フランス語で「太陽」の意味)
露出度の高い煽情的な格好で歩くソレイユを、大通りを歩く人達が好奇の目で見ている。
「仕方ないでしょ。これしか無いんだから……」
顔を真っ赤にして俯く姿には、ちょっと哀れな気がする。
「だからぁ、まともな服を着ないとだめなの。分かってる?」
「はい、はい」
「って、お前なぁ。背中の翼と、頭にくっついてる花びらぐらい隠せっての」
ソレイユは、慌てて背中の天使のような翼と、頭に付いてるダブルの花びらを消した。
俺は、ダジュールのガーデンセンターから「ソレイユ」を連れ出していた。
(続く)
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