閑話休題、馴染みの園芸店。店員、雛子
私は目が覚めると、活発に動き出す。
ベランダの鉢植えに水やりをして、部屋の観葉植物にも水切れがないかチェックする。その合間にトーストとドリッパーをセットして置く。
電動掃除機 ルンバを作動させて、シャワーを浴びると、洗濯物を畳んで新聞を読みながら朝食を摂る。
何気なくスマホを取り出し、ラインを開いた。
あのひととの会話履歴は半年前から何も無い。不意に寂寥感に苛まれてしまう。
それまでは休みの日にはショッピング、ドライブ等に誘ってくれていたのに……
そう、あのクリロー花子……
あの子があのひとの部屋に居るようになってから私は誘われなくなった。
「ふぅ、どうしようもないわね」
私は悔しくて、スマホをベットに放り投げた……。
その時、ピコッと着信音が鳴った気がした。
「まさかね」
遊楽:雛子、ひまか?何してる?
えぇ?何よ、これって、私の妄想なのかしら?
私は眼鏡を取り出し、画面を見つめる。間違いなく遊楽さんからのメッセージだ。
雛子:ひまです。何もする事ないです。
嘘だ、ほんとは洗濯して買い物に出かけなくちゃならないけど……。
あのひととのやりとり次第では、会いにいきたい。
遊楽:そうか、俺もひまなんだ。どっか行かないか?
雛子:ショッピングに付き合ってください。
遊楽:おう、いこうぜ。んじゃ今から車で向かうけどいいかな?
雛子:お待ちしてます。
遊楽:らじゃー
大変だぁ、私は慌ててドレッサーの前に陣取った。
今日の化粧はどうしたら良いのかしらね?薄めで儚い感じ?それとも妖艶さをアピール?
あぁ、もうどうしたらいいのかしらね……。
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